2021/12/14(火)「第17回JNB新事業創出全国フォーラム in 神奈川」にて授賞式をオンラインにて開催致しました

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会(略称JNB)では、第16回ニッポン新事業創出大賞の「アントレプレナー部門」「支援部門」における“最優秀賞”“優秀賞”“特別賞”及び、「地方創生賞」の受賞者を決定しましたので、お知らせいたします。

◆ 審査委員会 ◆ 

委員長 松田 修一      JNB副会長、早稲田大学名誉教授
委 員 各務 茂夫     東京大学 大学院工学系研究科 教授 / 産学協創推進本部 副本部長
 同  田子 みどり ㈱コスモピア  代表取締役
 同  野長瀬 裕二 摂南大学教授  学術博士 
 同  細川 正直     税理士法人 細川総合パートナーズ 代表社員   
 同  吉井 信隆     JNB副会長、インターウォーズ㈱ 代表取締役社長
(五十音順)

*「アントレプレナー部門」

経営者のアントレプレナーマインド(起業家精神)、事業の新規性、革新性、実績等を審査し、受賞企業を選出致しました。

*「支援部門」

斬新な支援制度を構築・実施することで、新事業創出やその事業運営を長年支援して、著しい実績をあげた個人(グループを含む)を審査し、選出致しました。

*「アントレプレナー部門 地方創生賞」

その地域に根差した諸事業を通じて、地域の雇用創出、経済の活性化等に広く貢献している企業に授与されます。

最優秀賞

<アントレプレナー部門>

経済産業大臣賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社eWeLL
代表取締役社長 中野剛人氏https://ewellibow.jp/

<事業概要>

訪問看護の患者数は、2025年に100万人以上と厚労省が試算しています。一方で、訪問看護を担う看護師は既に慢性的な人材不足の上に、未だ6割の事業所がICT化されておらず、看護師1人あたり月間300枚もの記録を手書きしている非効率で過酷な現状があります。私達は過重労働が多発していた訪問看護現場を変革するため、誰でも簡単に使いこなせる業務を効率化する電子カルテ『iBow』を開発し、現場で役立つ種々のサービスとともに提供することで、看護師1万人以上に利用され業界モバイルシェアトップとなりました。また、全国で統合されていない慢性期医療情報を10万人以上の患者から集積する仕組み化に成功。その後も勤怠管理や保険請求代行等、訪問看護に特化した革新的サービスを次々展開し、看護師が現場の看護業務に集中できる環境を提供しています。

<受賞のポイント>

少子高齢化やコロナ禍により在宅療養の需要が増加し続けている。主力事業を定額と従量課金の複数年契約で提供し、従量分が増額し、新事業の売上高は高水準で拡大中である。圧倒的に存在感がある新事業実施企業のロールモデルに対して授与する「経済産業大臣賞」に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

中小企業庁長官賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

バルス株式会社
代表取締役 林範和氏https://balus.co/

<事業概要>

「リアルとバーチャルの融合で新たな体験を創造するXR Techカンパニー」として、2018年に開始したライブプラットフォーム「SPWN」の一部の機能として開発してきた機能を、コロナ禍のエンタメのオンライン化に対応するツール「SPWNPortal」として提供を開始。「SPWN」は、導入コストの低い一般回線を用いたXRライブの配信を可能にしており、現在は主にバーチャルYouTuber等のアーティストからの引き合いが強く、海外を含む多拠点での同時バーチャルライブ等の実績がある。「SPWNPortal」の特徴としては、「SPWN」を取り扱う中で培ったオンライン・オフラインのノウハウを生かし、ワンストップでチケット・配信・物販等のオリジナルポータルサイトを構築・機能提供。オンラインライブでECと併用、会場と配信チケット兼用チケットの発行などが可能で、さらには会場物販に対応したサービスも展開。

<受賞のポイント>

従来の環境では、アーティストやコンテンツのファンのデータが、チケット販売サイト、配信サイト、グッズ販売サイトでばらばらに管理されていた。このような既存の業界に対して、例えばフレッツ光回線を活用したライブ配信を担当するにあたり、アーティストとファンを繋ぐすべてのサービスを一元化できる新事業は、「中小企業庁長官賞」に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

glafit株式会社
代表取締役 鳴海禎造氏https://glafit.com/

<事業概要>

電動ハイブリッドバイク GFR-01は、見た目は自転車だがスロットルを廻して颯爽に自走できる電動バイクという、1台2役のハイブリッドバイクで、2017年8月Makuakeで当時の国内最高応援購入額1.3億円を集めた。その後一般販売をおこない、3年で5,000台以上を販売。自転車以上に便利で楽しく移動ができる事、既存バイクより気軽に簡単に使える事、等が消費者に受け入れられ、都市部を中心に利用者を伸ばしている。「自転車<glafitハイブリッドバイク<既存バイク」都市部では通勤や近所の買物等に利用され、地方では、車に積んでいき、出先のラストワンマイルの交通手段に使われている。

<受賞のポイント>

切り替え装置の特許を取得し、国内大手企業がサプライヤーとなる提携も進み、新しい次世代モビリティの社会実装と普及を目指して協議会も設立した。このような活動全体が、新事業に挑戦するベンチャー企業を表彰する「(独)中小企業基盤整備機構理事長賞」に相応しいと判断した。

地方創生賞

<アントレプレナー部門>

フラー株式会社
代表取締役会長 渋谷修太氏https://www.fuller-inc.com/

<事業概要>

当社は、会長渋谷ほか多くの社員が生まれ育った新潟の地で、2017年に「デジタルパートナー事業」を開始しました。本事業は「顧客と共に最良のモノを創り上げる」ことを目指し立ち上げたもので、第1号案件として2017年5月に「長岡花火公式アプリ」をリリースしました。このアプリは地元出身者を中心に地域貢献の思いを込めて制作したもので、アプリストアのカテゴリ1位を獲得するなど、長岡花火を愛する方々に高い評価をいただくことができました。その後この成功を機に、県内有力企業のハードオフ社、スノーピーク社の公式アプリを制作し、新潟以外でも、任天堂「どうぶつの森」の連携アプリ「タヌポータル」、東急社地域共助アプリ「common」、NHK番組連動の「NHKキッズアプリ」を制作するなど、順調に実績を積み上げています。

<受賞のポイント>

顧客に頼られる存在となるために地域の人材を確保し、彼らの人間性を重視するワークスタイルの提供が持続的な成長の基本であるという考え方のもと、地域雇用を自ら創出し、地域経済の活性化等に広く貢献している実績が、地方創生賞に相応しいと判断した。

優秀賞

<アントレプレナー部門>

株式会社 Lecture
代表取締役 狩生志保氏http://lecture.co.jp/

<事業概要>

“ハサミを持たない美容室”として、シャンプー・ブロー、ヘアセット専門店を店舗展開。忙しく働く20代後半~50代の女性の日常に寄り添う新感覚サロンとして新たなニーズを生み出している。また、怪我や術後などの影響によりシャンプーができない人たちへの医療ケアとしてのニーズまでをカバーしており、美容の新たな市場の創出を計るライフスタイルカンパニーとしての役割を担っている。脳神経外科医監修のもと、シャンプーによるリラックス効果のエビデンスを基にした弊社だけの「マッサージシャンプー」技術で差別化を図っている。

<受賞のポイント>

大分で開業し、3号店を東京恵比寿に出店したばかりであるが、医療と技術の両面で、人材教育を重視し、施術時間30分、安価な立地で平均単価を抑え、「シャンプーからはじめるヘルスケア」の新事業が、優秀賞に相応しいと判断した。

特別賞

<支援部門>

新潟ベンチャーキャピタル株式会社
代表取締役社長 永瀬俊彦氏https://niigata-vc.co.jp/

<事業概要>

①ファンド組成:NBCエンジェルファンド1号ファンド組成  ②起業家育成事業:東京NBC・ベンチャー創出委員会での活動(2003年7月)  ③新潟県内の企業勉強会実施:異業種交流会501の実施  ④他県のベンチャー支援コンサル:岩手銀行とのコラボ

<受賞のポイント>

永瀬氏は、このようなベンチャーキャピタルの本業とともに、県内起業家の発掘や、若者の起業家意識醸成の教育・マッチング等のイベントを多数主催・牽引している。県や自治体等との連携、ベンチャー支援に財界を巻き込む活動等が、支援部門の特別賞に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

株式会社 メンタルヘルステクノロジーズ
代表取締役社長 刀禰真之介氏https://mh-tec.co.jp/

<事業概要>

当社は、企業から健康管理業務を受託し、これまで属人的であった産業医の業務品質を管理し、更にメンタルヘルスケアに関するクラウドサービスを付加することで、『産業医クラウド』として約800社へ提供しております。労働安全衛生法で規定されている産業医業務は、これまで開業医や健診センター等が定期健康診断とセットで、法令上の届出(労働基準監督署に提出する産業医選任届)のみを目的として、契約するといったことが多くありました。一方で、近時における従業員の精神疾患増加(うつ病、適応障害など)は、企業としてもの対応すべき喫緊の課題であり、これまでの産業医契約の範囲では充分なケアが社員に提供できておりませんでした。当社サービスはこの様な企業と従業員の双方が抱える問題に対するソリューションを提供しております。

<受賞のポイント>

産業医の業務を定型化し、最低限の品質保証やグレードによる報酬提案も行い、メンタルヘルス面では細部のケアをクラウドサービスで契約先に原則無償で提供する等顧客満足度を向上させる新事業が、特別賞に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

BABYJOB株式会社
代表取締役 上野公嗣氏https://tebura-touen.com/

<事業概要>

『手ぶら登園』は、保育園で紙おむつが使い放題になる、日本初のサブスクです。紙おむつメーカーの大手のユニ・チャーム株式会社と協業し提供しています。紙おむつが月額定額で使い放題となり、弊社が保育園に直接おむつをお届けします。そのため、保育園を利用する保護者の「紙おむつ1枚1枚に手書きで名前を書いて持参する」という手間が無くなります。仕事と育児に忙しい保護者を支援することで、子育てしやすい社会の実現に寄与します。また、本サービスを保育園が導入することで、保育士は園児ごとにおむつを個別管理する必要が無くなるため、業務負担を軽減することが可能です。ムーニーマンを主体にしたSプランは、おしりふきも使い放題で、月額2980円(税別)となります。

<受賞のポイント>

紙おむつメーカーと協業し、紙おむつや使い放題のおしりふきを届け、使用済み紙おむつの回収を含め、安価なサブスクでサービスを提供する仕組みを作り上げた新事業が、特別賞に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

株式会社 C&P
代表取締役 吉村栄義氏https://www.chokipeta.com/

<事業概要>

当社の事業は『カットとカラー』のみに特化し、デザイン重視でなく「髪が伸びたからカットする、白髪が出たからカラーする」といった定期的な身だしなみ(メンテナンス)を主としております。ターゲットはファミリー層で老若男女問わずご来店いただいております。美容師の8割は40代以上の女性が多く働き方改革社会に向けて働きやすい女性の継続的な職場づくりを目指します。また従来から展開されている単なるアナログ的なサロンではなく、自動精算機、自動洗髪機を設置しオートメーション化。AI機能搭載の顧客分析・データー管理システムを導入しDX化。カラーにおいても定期的なご利用のニーズが高い為、サブスプリクションを導入しております。全てに於いてオートメーション化し合早い・安い・親切・丁寧をコンセプトとしたカットカラー専門店の展開

<受賞のポイント>

自動精算機、自動洗髪機を設置した顧客自らの洗髪、顧客分析や顧客管理システムの導入等、サブスクを導入しながら、すべての業務のオートメーション化をめざし、早い・安い・親切・丁寧な美容店の展開という新事業が、特別賞に相応しいと判断した。

<アントレプレナー部門>

インターフェイス株式会社
代表取締役 野澤一美氏https://clinical-testing.jp/

<事業概要>

2006年の創業以来、化粧品や日用品などの有用性・安全性を評価する臨床試験を主軸に事業を拡大し、2016年には当時業界最大となる恒温恒湿室を設置した。これにより、肌の測定・検証の精度をより高めるとともに、秋田大学病院や地元開業医との共同実施体制も構築、クライアントに信頼性の高い臨床試験データを提供できるようになった。秋田県在住の登録者は1万人を超え、現在もその数を更新し続けている。登録者の中から試験条件に合致する被験者に無料で製品を使ってもらい、協力のお礼として謝礼金を渡す仕組みは、サービスを受けて対価を支払う従来の考え方やあり方を覆す、新しいビジネスモデルと位置づけられる。「世界のキレイは、秋田から」をコーポレートスローガンに掲げ、被験者自身が社会貢献を実感できる場所としても価値を高めている。

<受賞のポイント>

秋田在住の登録者数は増加し続け、試験条件に合う被験者に無料で製品を使ってもらい、協力のお礼として謝礼金を渡す新たな仕組みや被験者自身が社会貢献を実感する場の提供等の新事業が、優秀賞に相応しいと判断した。