2016/11/25(金) 「第11回JNB新事業創出全国フォーラムin徳島」 (於;徳島グランヴィリオホテル)にて授賞式を開催致しました

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会(略称JNB)では、第11回ニッポン新事業創出大賞の「アントレプレナー部門」「支援部門」における“最優秀賞”“優秀賞”“特別賞”及び、「地方創生賞」の受賞者を決定しましたので、お知らせいたします。

◆ 審査委員会 ◆ 

委員長   松田 修一   日本ベンチャー学会顧問、早稲田大学名誉教授
委 員   各務 茂夫   東京大学教授(産学協創推進本部 イノベーション推進部長)
  同   今野 由梨   ダイヤル・サービス(株) 代表取締役社長
  同   野長瀬 裕二  摂南大学教授 学術博士
  同   細川 正直   税理士法人細川総合パートナーズ 代表社員
  同   吉田 總一郎  (株)吉田籐兵衛アンドカンパニー 代表取締役社長
(五十音順)

*「アントレプレナー部門」

経営者のアントレプレナーマインド(起業家精神)、事業の新規性、革新性、実績等を審査し、受賞企業を選出致しました。

*「支援部門」

斬新な支援制度を構築・実施することで、新事業創出やその事業運営を長年支援して、著しい実績をあげた個人(グループを含む)を審査し、選出致しました。

*「アントレプレナー部門 地方創生賞」

その地域に根差した諸事業を通じて、地域の雇用創出、経済の活性化等に広く貢献している企業に授与されます。

最優秀賞/地方創生賞

<アントレプレナー部門>

経済産業大臣賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

ブリリアントアソシエイツ株式会社
代表取締役  福嶋 登美子 氏http://www.ba-tottori.com/

<事業概要>
『幸せ文化商品』と位置付けたサービスの提案を通じて、地域社会貢献、「食と健康」の両面から鳥取発信の地域ブランド創出を目指した事業展開を目標とする経営理念。
物語性のあるオリジナルブランド創作をキーワードとする「食」「美」「健康」「地域資源」「観光」「文化」の組み合わせによる事業・商品展開で地域活性化を目指している。
幸せのピンク色で物語性の「華貴婦人のピンク華麗(カレー)」「ピンク醤油華貴婦人」(商標登録・特許出願中)を開発して事業展開を行い大きな反響を得ている。
多くのメディアにも取り上げられ、地域の若桜鉄道とはSL機関車の車体をピンク色 にするプロジェクトにコラボ商品「ピンク華麗」開発で参画するなど、地域活性化策 と顧客ニーズに対応した新サービスのコラボレーションの輪が広がっている。

<受賞のポイント>
女性の感性を活かし、観光と食のプロデュース事業を創業しました。「とっとり山の手」文化の発信と漫画キャラ「華貴婦人」を展開し、鳥取県の多様な経営資源を活用した鳥取発の地域ブランド起こしと2014年よりユニークな新製品開発により、国内外から生産が追い付かない注文が入っています。圧倒的に存在感がある新規事業実施企業として、最優秀賞・「経済産業大臣賞」に相応しいと判断しました。
なお、新製品は、鳥取県産のビーツ(赤かぶ)で色づけした「ピンク華麗(カレー)」、「ピンク醤油」、「ピンクマヨネーズ」、「ピンクケチャップ」等であり、地方創生に貢献した典型的な中小・ベンチャー企業として、「地方創生賞」にも最適と評価しました。

優秀賞

<支援部門>

経済産業大臣賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

東北大学大学院 経済学研究科
教授 大滝 精一 氏http://tohokumirai.jp/

<事業の特色>
東日本大震災の被災地の復興と、未来創造の鍵を握る「人づくり」を「地域のクロスセクター連携」と、「全国の民間有志の協働」により実現し、日本全体のロールモデルたる「まちづくり・産業づくり」に寄与せんとする5年間のイニシアティブ。 1)釜石・大船渡と気仙沼の2拠点での人材育成道場の開設・運営、2)上記3市のまちづくりに向けた繋がる「場」の企画・運営、3)3市の産業づくりに向け、復興計画具現化を推進し、今日に至っている。

<支援概要>
<受賞のポイント>
大学のアントレプレナー教育の第一人者であるが、特に2011年3月の東日本大震災以降、経済同友会のリーダーと共に、次の2つの支援活動を牽引してきました。
まず、被災地であり、 同時に課題先進地域である東北の復興と未来創造(具体的には、人づくり、街づくり、産業づくり)を通じて、日本再生に取り組むために、アイリスオーヤマの大山健太郎社長、NPOアイ・エス・エル野田智義理事長と共同発起人となり、経済学部長の要職に在りながら、「東北未来創造イニシアティブ」を共に立上げ、多くの地域起業家を育成してきました。
次に、全国のソーシャルアントレプレナーを年間4回合宿し、その事業計画をブラシュアップする「公志園」(実行委員長長谷川閑史氏)の副委員長・代表世話人の一人として東北地区を統括して、毎年大学教員として唯一中心的活動をしています。
このような産学官連携の活動が、最優秀賞「経済産業大臣賞」に最も相応しいと判断しました。

<アントレプレナー部門>

中小企業庁長官賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社アイル
代表取締役 早田 圭介 氏

<事業概要>
18年という長い歳月をかけて開発したベジートは、野菜を原料とする「環境・地域・人」にやさしい新食品です。野菜をペーストにして加工することで、投棄されれている規格外野菜を使用することができるので環境にやさしい。製造業がほとんどない地方都市で新たな産業を創出することで地域にやさしい。商品原料は野菜と寒天のみで安全安心。野菜成分をほとんど含み、特に食物繊維が多いため、人の体にやさしいのです。巻き寿司など海苔の代替品としの需要が見込まれますが、黒い食材を好まない欧米では特に大きな需要が見込まれます。安全安心な日本食を世界に販売します。

<受賞のポイント>
18年の歳月を要し、野菜を原料とする環境・地域・人にやさしいベジート(乾燥させた新たなシート食材)を大学と共同研究で開発しました。野菜をペーストにして加工するので、規格外野菜も活用できます。自ら開発したベジート加工の乾燥機械によって、野菜成分をほとんど含み、食感・口どけ・味を残したまま、日本食における海苔の代替品として世界に向けて販売しようとしています。野菜の新たな用途を拡大し、新規事業を軌道に乗せた中小企業として、最優秀賞「中小企業庁長官賞」に相応しいと判断しました。

<アントレプレナー部門>

独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社ミルテル
代表取締役社長 田原 栄治 氏http://www.mirtel.co.jp/

<事業概要>
世界で唯一のGテール(染色体末端部分であるテロメアの、さらに末端にある二重らせん構造の端に尻尾のように伸びている一本鎖部分)長測定の特許技術を用いた未病検知検査「テロメアテスト」、及び疾患特異的なマイクロRNA(miRNA)をマーカーを用いた疾患の超早期発見検査「ミアテスト」を行う。テロメアテストは、持って生まれた「遺伝子の強さ」と、日々受けるストレスによる「遺伝子の疲労」を測定し、疾患リスクを可視化することで、より良い生活習慣の改善につなげることを目的としている。一方、ミアテストは、従来の様々な検査手法に比べ、血液のみの検査のため受検者の身体への負担が少ないなどの利点があり、また、超早期発見することで疾患の治癒率を大幅にあげるとともに、社会的に大きな問題となっている医療費削減につながることが期待されている。

<受賞のポイント>
広島大学の染色体末端部分(Gテール)の長さを測定する技術を活用し、未病状態を検査し生活習慣を改善する受託検査(テロメアテスト)と、血液から癌やアルツハイマーの超早期発見の受託検査(ミアテスト)を開始しています。
癌体外診断検査による市場は急伸しており、超早期癌の発見を可能にすることによって、患者の治癒率の改善と医療費削減に貢献する可能性のあるベンチャー企業であり、最優秀賞「(独)中小企業基盤整備機構理事長賞」に相応しいと判断しました。

優秀賞

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社ベルニクス
代表取締役会長 鈴木 正太郎 氏http://www.bellnix.co.jp/

<事業概要>
世界初ワイヤレス給電、電動アシスト自転車を製品化した。東京オリンピックを目前に高成長が見込まれる電動アシスト自転車に注目。各市町村では街おこしの手段の一つとして電動アシスト自転車の活用に力を入れている。しかし従来の電動アシスト自転車は電池の充電を毎回、自転車から外して専用の充電器に取り付けて充電しなければならない。レンタサイクル事業者や各自冶体が運営している電動レンタサイクルはこの頻繁に繰り返す「外して充電する」作業に多大な人手をかけ、貸出自転車ステーションには必ず1人以上の管理者が居て、電池の充電、保守管理をしている。当事業は埼玉大学と提携しワイヤレス充電技術を開発した。この方法は自転車から電池を外さずに無人で充電が出来、レンタサイクル事業の経費削減で無人化が可能になる。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社イノテック
代表取締役  伊藤 賢治 氏http://www.inotech.co.jp/

<事業概要>
変形性関節症(osteoarthritis; OA)とは、膝の軟骨が弱り、磨り減って壊れてしまう病気です。厚生労働省の統計調査によると、高齢者の要支援・要介護原因疾患の寝たきりの原因の第2位と第5位を占めており、その予防法・治療法の開発は、高齢者の健康寿命の延伸と、全国民の健康向上に大きく寄与することは間違いありません。それにも拘わらず、OA の研究は国内・国外を通じて、他の生活習慣病に比べても明らかに遅れています。これは、OA診断の定量評価法(骨粗鬆症における骨密度測定)が存在していないことに起因するものと考えている。このため、膝X線画像の定量評価を行い客観的な重症度指標を確立することを目的に本ソフトウェア「KOACAD」変形性膝関節診断支援システムを東京大学附属病院 22世紀医療センター特任准教授岡敬之先生と共同開発。世界に先駆けて診断支援ソフトを完成させました。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社ガイアパワー
代表取締役社長  藤崎 耕治 氏http://www.gaiapower.co.jp/

<事業概要>
・メガソーラー発電所及び大型風力発電所の企画・開発・エンジニアリング・調達・運営・メンテナンス業務
・全国各地で自然エネルギー発電所を設立
・ファイナンスも含めたトータルソリューションの提案

特別賞

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社環境浄化研究所
代表取締役社長 須郷 高信 氏http://www.kjk-jp.com/

<事業概要>
既存のボビン巻ナイロン繊維に脱酸素状態でコバルト-60γ線を照射し、繊維素材の分子構造内に反応活性種(ラジカル)を生成させてビニルモノマー(VBTAC)をグラフト重合した。このグラフト重合鎖にフェロシアン化コバルト/カリウム結晶を生成させて繊維状セシウム吸着材料を作成した。他方、ストロンチウム吸着材料はグラフト重合鎖にチタン酸ナトリウム結晶構造を作成した。既存の繊維素材に放射線グラフト重合技術を応用してゼオライトの400倍の吸着性能を発揮する選択除染材料の開発に成功し、月産10トンの工業プラントを完成した。グラフト重合した2種の吸着繊維を750mmワインド型フィルタに加工し、イオンとコロイドの同時除去材料としてサブドレンの前処理フィルタに採用され、安定供給を継続している。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社広島クライオプリザベーションサービス
代表取締役社長 島田 昌之 氏http://hcps.jp/

<事業概要>
養豚業では,産子を得ることが生産の根幹であり,多胎動物であるブタでは分娩あたりの産子数が生産の効率化に直結する.したがって,(交配による妊娠率+産子数)×飼育母豚数=1年間の総生産頭数となることから,妊娠率向上と産子数増加の両者を低コストで実現する必要がある.このような背景から,自然交配よりも効率の良い人工授精が普及している.このブタの人工授精は,精液採取,希釈,保存,雌への注入のステップからなり,それぞれに労力を要し,かつ成績も安定しないという問題点があった.本新規事業では,ready to useで簡便な希釈と長期間保存,かつ良好な人工授精成績を可能とするブタ用精液希釈液を開発し,人工授精のコンサルティングをセットとして「生産性向上と労力削減を達成する人工授精新技術」を養豚生産者に提供している.

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社タカハタ
代表取締役 高畑 洋輔 氏http://www.takahata.cc/

<事業概要>
【豆腐製造機械の製造・販売並びに豆腐製造・販売】
・H23年に豆腐製造機械の製造並びに豆腐メーカー向けに大豆の卸を開始し、業界内で生産者との関係を構築してきた。斯業界は後継者不足・産業構造的な収益性の低さから豆腐メーカーの廃業も増える中、H26年には豆腐製造業に参入した。
・H28年には培った技術とノウハウを生かして、自社機械で構成した兵庫工場を新設。高い生産性で豆腐部門の収益を見込むとともに、自社機械のモデル工場として活用することで、自社機械の販売拡大にもつなげていく。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社パン・アキモト
代表取締役 秋元 義彦 氏http://www.panakimoto.com/

<事業概要>
独自技術の特許製品であるパンの缶詰を活用した「救缶鳥プロジェクト」事業を開始。賞味期限37ヶ月の缶詰を備蓄用に企業や個人に購入してもらい、2年後に更新・回収しNGO日本国際飢餓対策機構を通じ、被災地や飢餓に苦しむ国々へ食糧として届けられる。購入から2年後の回収の1~2ヶ月前に支援活動についての案内をし、再度備蓄の申込みをする場合は、購入代金から「回収個数×102円(税込)が割り引かれる。義援先は、ジンバブエ共和国、コンゴ民主共和国、スワジランド王国等多岐に渡り、東日本大震災や新潟中越地震、熊本地震、スマトラ沖地震等の被災地での実績もある。

<支援部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

岡崎ビジネスサポートセンター  OKa-Bizhttp://www.oka-biz.net/

<支援事業の特色>
従来の課題指摘型支援とは異なり、「売上アップ」を目的とした提案型支援を提供する中小事業者相談所「岡崎ビジネスサポートセンター OKa-Biz」を、岡崎市図書館交流プラザりぶら内に岡崎商工会議所と共同で開設しました。全国的なモデルとされている富士市産業支援センターf-Bizに次ぐ成功事例として評価され、平成26年度から全国で展開をされている経済産業省「よろず支援拠点」モデルになっています。岡崎ビジネスサポートセンターOKa-Bizは、ミッションとして「きく」「みつける」「ささえる」を掲げ、相談者の声をじっくり聞き、真の強みを見つけ、前向きに解決策を一緒に考え、継続的にサポートしています。また、お金をかけずに知恵を出すことにより、中小事業者の売り上げアップに特化した中小企業相談を行っています。