2017/10/5(木) 「第13回JNB新事業創出全国フォーラムin山梨」 (於;甲府富士屋ホテル)にて授賞式を開催致しました

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会(略称JNB)では、第12回ニッポン新事業創出大賞の「アントレプレナー部門」「支援部門」における“最優秀賞”“優秀賞”“特別賞”及び、「地方創生賞」の受賞者を決定しましたので、お知らせいたします。

◆ 審査委員会 ◆ 

委員長 松田 修一 日本ベンチャー学会 顧問、早稲田大学 名誉教授
委 員 各務 茂夫 東京大学 教授(産学協創推進本部 イノベーション推進部長)
 同  今野 由梨 ダイヤル・サービス(株) 代表取締役社長
 同  野長瀬 裕二 摂南大学教授 学術博士 
 同  細川 正直 税理士法人細川総合パートナーズ 代表社員   
 同  吉田 總一郎 (株)吉田籐兵衛アンドカンパニー 代表取締役社長
(五十音順)

*「アントレプレナー部門」

経営者のアントレプレナーマインド(起業家精神)、事業の新規性、革新性、実績等を審査し、受賞企業を選出致しました。

*「支援部門」

斬新な支援制度を構築・実施することで、新事業創出やその事業運営を長年支援して、著しい実績をあげた個人(グループを含む)を審査し、選出致しました。

*「アントレプレナー部門 地方創生賞」

その地域に根差した諸事業を通じて、地域の雇用創出、経済の活性化等に広く貢献している企業に授与されます。

最優秀賞

<アントレプレナー部門>

経済産業大臣賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

ラクサス・テクノロジーズ株式会社
代表取締役  児玉 昇司 氏http://corp.laxus.co

<事業概要>
ブランドバッグのシェアリングサービス「ラクサス」は『月々6800円で16,000種類を超えるブランドバックが無制限に使い放題』とシンプルなサービス内容であり、高額なバックにまでは手が回らないという女性の悩みを解決し続けている。バッグの配達等のオペレーションに於いては従来事業であるEC事業で醸成されたノウハウを最大限活用。主として20代~40代女性をコア顧客とし、事業開始後24ヵ月で30万ダウンロードを突破。継続率は全体で90%を超え、6ヶ月以上継続している顧客の継続率は95%を超えている。顧客のニーズをつかんだ満足度の高いサービスである。さらには、ユーザー自身が所有しているバッグを「ラクサス」を通じて、他のユーザーに貸し出すことができる世界で例のないシェアリングエコノミー事業「ラクサスX」を開始。トライアル開始1週間で500名以上の貸出希望の申込みを獲得。

<受賞のポイント>
シェアリングエコノミーがビジネス化されて10年を経過しましたが、英会話通販教材を販売していた当社は、「世界中に笑顔を」という理念のもとに、おしゃれを自由に楽しみたいというファッションニーズに答えて、ブランドバッグのシェアリングサービスを、2年半前から開始しました。世界26か国、38都市で、世界トップクラスの目利き20人のチェックを経てバッグが事前登録され、黒字確定した都市からサービスを開始しています。
顧客はIT技術で10秒足らずの登録が可能で、月間一律6000円で、現在16,000種類を超えるブランドバッグが無制限で使い放題となっています。ブランドバッグには、ICチップが組み込まれ、効率的な在庫管理とローコストオペレーションを実現して、急拡大しています。
ユニークな新サービス開発、事業の新規性、革新性、実績等圧倒的に存在感がある新規事業創出企業として、「経済産業大臣賞」に相応しいと判断いたしました。

<支援部門>

経済産業大臣賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

Japan Business Model Competition
実行委員 大江 建 氏http://japan-bmc.com/

<事業の特色>
A.Born ASEAN Project
1) 活動の開始年月 平成15年 
2) 活動の具体的内容(事業報告書、新聞、雑誌記事等を添付して下さい)

ASEAN各国10大学と提携して、COBLASプログラムを導入して、Born ASEAN Business Professor、ASEANビジネス講座を各大学に開講し、“BORN ASEAN or DIE LOCAL” をスローガンにASEANの各国の中小企業を支援する。日本の中小企業のASEAN進出の支援をする。

B. Japan Business Model Competition
1) 活動の開始年月 平成26年
2) 活動の具体的内容
ビジネスアイデアコンテストやビジネスプランコンテストにとって変わり、より起業にむすびつけられるコンテストとしてビジネスモデルコンペティション(BMC)が始まりました。
BMCは発表ビジネスモデルが成功するかどうかより、ビジネスモデルの仮説検証を行ったかどうか評価する大会です。
アイデアの善し悪しを評価するアイデアコンテストや財務諸表を評価するビジネスプランコンテストと異なり仮説検証の良否を評価するのがビジネスモデルコンペティションである。
不確実性の高いビジネス環境では、仮説検証を行いながら事業展開を行う方法が不確実性を克服する唯一の方法である。
「仮説検証をマスターした学生は現時点で提案している事業で成功しなくてもいずれ成功する起業家になる」と云う信念の基に、教育を大きなミッションとして、Japan Business Model Competitionとその準備講座(JBMC-Workout)を開催している。

<支援概要>
<受賞のポイント>
メリーランド大学大学院物理学科でPhd.を取得後、コロンビア大学MBA卒業後、米国ベンチャー企業の日本進出支援、世界のベンチャー研究者との交流をへて、1997年早稲田大学の教授となった。大学退官後の現在アセアン諸国の起業教育支援、国内外の技術ベンチャー交流支援を行っている。
日本のベンチャー教育実践者の草分けの一人であり、千葉県マザー牧場を使った小中学生の起業実践イベントには、全国の中小企業事業者の子弟が参加した。また、東京都墨田区の中小企業の第二創業支援を積極的に行い、自ら考え、計画を実践し、チェックをし、次なる課題に挑戦するという起業PDCAサイクルを実践で訓練する方法は、日本のみならず発展途上にあるアセアン諸国の起業教育として受け入れられた。
このような実績が、自らリスクをとるアントレプレナー支援部門の最優秀部門として、経済産業大臣賞に相応しいと判断いたしました。

<アントレプレナー部門>

中小企業庁長官賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社クレオフーガ
代表取締役 西尾 周一郎 氏http://creofuga.jp/

<事業概要>
音素材マーケットプレイス「オーディオストック」( https://audiostock.jp/ )は、プロアマ問わず全国の音楽クリエイターが制作した音素材(楽曲、効果音、ボイス)を取扱い、企業や個人へオンライン上で販売するサービスです。現在6万点以上の音素材を取扱い、2000社を超える法人にご購入いただいております。
主な顧客層はテレビ局、映像制作会社、広告代理店、アプリ開発会社などを中心としたデジタルコンテンツを制作する企業となっております。「動画に音楽を入れたいけど、JASRACなどの権利関係が難しくてどうしたら良いか分からない」という相談は多く、そういった方へ当サービスを通じて簡単に楽曲を取り入れる機会を提供し、音楽クリエイターには自身の作品を収益化する支援をしております。

<受賞のポイント>
全国の音楽クリエイターが製作した音素材(楽曲・効果音・ボイス等)を審査の上登録し、企業や個人へオンライン上で販売するサービスで、現在6万点以上の音素材を、2,000社を超える法人に販売しています。これまで存在していなかったデジタルコンテンツが爆発的に増加しており、低コスト、高品質な楽曲や効果音のニーズが高まっています。また事業・資本連携や海外進出を進めています。
音楽素材には著作権があり、現在JASRAC(日本音楽著作権協会)等の権利関係が話題になっていますが、社会ニーズの変化に対応できない既存の業界に新たなビジネスモデルで挑戦している新事業として「中小企業庁長官賞」に相応しいと判断いたしました。

<アントレプレナー部門>

独立行政法人中小企業基盤整備機構理事長賞
公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社サラダボウル
代表取締役 田中 進 氏http://www.salad-bowl.jp/

<事業概要>
日本における大規模施設園芸事業および人材育成モデルの確立。会社設立以来、生産工程管理や5S活動、カイゼン、作業の見える化など積極的に他産業のノウハウを取り入れ、効率化と人づくり・組織づくりを進めてきた。平成26年度より、これまでのノウハウを活かし、大規模施設でのトマト栽培事業に着手。平成27年兵庫県加西市にて、3.6ha、平成28年山梨県北杜市にて3haの栽培を開始。オランダ式の施設園芸を参考にしながらも、日本独自の施設の仕様設計、生産工程管理、商品戦略、人材育成モデルを確立した。 また、地域に価値ある産業を創ることを目標に、グループ全体で約300名の従業員を雇用し、地域の雇用創出・活性化にも寄与。今後、岩手、宮城、山梨にさらに3箇所の圃場を計画中。

<受賞のポイント>
日本における大規模施設園芸事業及び生産管理者育成モデルの確立を目指し、オランダ式施設園芸に独自の施設設計、生産工程管理、商品戦略を確立しました。3haのトマト栽培を中心に農業生産法人5社、ベトナム現地生産法人1社、6次加工販売会社1社を運営していますが、着実に生産拠点を拡大しています。
国内の食品スーパーを顧客に、マーケット戦略を立て、特定品種の独占栽培で、品種の能力を最大限発揮できるような独自の大規模施設を設計しています。
トマトの生産・加工・販売までを一気通貫で手掛け、農業ベンチャーとして、農業の6次産業化を推進しており、「(独)中小企業基盤整備機構理事長賞」に相応しいと判断いたしました。

地方創生賞

<アントレプレナー部門>

株式会社JDSound
代表取締役 宮崎 晃一郎 氏http://www.jdsound.co.jp/

<事業概要>
累計1万台以上を販売し世界的大ヒット商品となったポータブルDJシステム「GODJ(ゴーディジェイ)」の次世代モデルを作り、新しい音楽の楽しみ方を提案していきます。世界中のGODJのユーザーから寄せられた多数のご意見ご提案を元にハードウェアインターフェースを徹底的に強化しました。さらに本体に内蔵スピーカーを搭載する事で、DJ機器としてだけではなくCDラジカセやMDコンポといったホームオーディオのポジションも狙える製品になります。またこれまで韓国や中国に構築してきた製造ラインを宮城県石巻市に移管。日本が誇るMade In Japanの高品質オーディオ製品を被災地石巻で生み出します。

優秀賞

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社ボルテックス
代表取締役社長 宮沢 文彦 氏http://www.vortex-net.com/

<事業概要>
新事業において区分所有オフィスVORTシリーズを提供している。VORTとは東京都内1等地にある1棟ビルをフロアごとに区分化したものであり、区分化に必要なデューデリジェンス、資産区分の明確化、管理組合組成および管理規約作成まで施され、当社の厳しい審査基準を通過した物件のみが冠するハイクオリティな区分所有オフィスブランドである。主要顧客は中小企業で、本業を支える新たな事業の柱や相続・事業承継対策として不動産投資を活用した事業継続性向上のスキーム等を提案している。また、販売後の物件管理業務に加えて、購入時のファイナンスアレンジ、賃貸する場合の様々な管理業務や、前述の管理組合の運営、売却のニーズが出た場合の仲介業務など、顧客が区分所有オフィスという資産を保有する際に必要なサービスをワンストップで提供している。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社くりんか
代表取締役 楳木 忠秋 氏http://kurinka.com/

<事業概要>
【くりんかロード工法舗装の普及事業】
特許:第5380109号/国際特許出願:PCT/JP2015/69280

「くりんかロード工法舗装」とは石炭火力発電所の産廃である石炭灰を骨材として100%活用し、透水性・保水性・耐久性・景観性など多機能性を兼ね備え、ゲリラ豪雨やヒートアイランド等の環境問題への対応だけでなく住環境/自然環境の保全/創造にも貢献する世界最高峰の保水性能を誇る自社開発の特許技術である。石炭灰の埋立抑制にも貢献し火力発電所の安定稼働にも寄与。既に遊歩道・分離帯・送電鉄塔敷地・携帯基地局敷地等に施工されており、施工実績100,000m2、リサイクルした石炭灰6,000tに達している。
また九州経済産業局の広域連携事業を活用し沖縄・関東にも展開、海外に対しては同局の地域中核企業創出・支援事業を活用しモンゴル・マレーシア・ベトナム・台湾で技術移転ビジネスを協議中であり、石炭火力に依存する東アジアから期待が寄せられている。モンゴルはパイロット事業まで完了し2017年度ライセンス契約締結予定、マレーシアは2017年度パイロット事業実施予定。

特別賞

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

ウエストユニティス株式会社
代表取締役 福田 登仁 氏http://www.westunitis.co.jp/

<事業概要>
弊社は当初マニュアル制作会社として事業をすすめてきたが、そのマニュアルを現場にて使用する方法として、ハンズフリー作業が可能なHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を導入することで、作業効率化と品質向上に最適と考え、産業用途向けのメガネ型ウェアラブルコンピュータと、その機器を使用した専用ソフトウェアの開発をおこなっている。

<アントレプレナー部門>

公益社団法人日本ニュービジネス協議会連合会会長賞

株式会社英田エンジニアリング
代表取締役社長 万殿 貴志 氏http://www.aida-eng.co.jp/

<事業概要>
平成4年から開発に取り組んだコインパーキング関連機器(車止め装置、精算機等)は、現在当社の売上の50%以上を占める最も重要な事業に成長している。今後も機械メーカーとして研究開発に取り組み、利用者と施設運営者に優しい製品を提供することを基本方針としている。
本事業の更なる事業拡大の為には、先進的な車止め装置の開発によるハード面の取り組みに加え、常時管理情報(売上・入庫情報、トラブル情報)を把握し、スピーディな対応可能なサービスを実現するソフト面の提供が必要であると考えた。
そこでハード面では「ゼロフラップ」、ソフト面では「遠隔管理システムiPark’nコンシェル」を開発し、関連会社であるパークン・パーク(株)に導入した。その結果、経常利益が約2.5倍、利益率が約2.3倍に向上した。